2013年10月31日木曜日

弾丸特急ジェットバス in 台湾。もしくは「BUs」(笑)

 アニパロコミックスで昔漫画を描いていた藤田わかさんの同人誌で、弾丸特急ジェット・バス、というB級映画が紹介されていたことがある。なんでも主人公がアメリカではトップクラスのスピードでバスを走らせる運転手らしい。

 バスって速さを競うもんだったの? というわかさんの突っ込みを読んで大笑いしたものだったが、台湾のバスは本当に速さを競っているのかも知れない。

 取りあえず、あなたがねんざしていたり、片腕を包帯で吊っていたり、両手に大きな荷物(赤ちゃん含む)を抱えていたり、妊娠中だったりetc、とにかく機敏に座席にダッシュすることが不可能でつり革に両手でつかまれない状態にあるのなら、普通の市バスには乗らないほうがいいと思う。

 日本のバスは、基本的に発車がゆっくりだ。乗客の大半が席に着いたのを見計らって「発車しまーす、おつかまりください」とけだるくアナウンスが入り、おもむろに走り出したあと、徐々にスピードアップする。

 台湾の市バスは、客が座るのなど待たない。乗客は、チケットを見せたら即座に手近な座席に飛びつき、可及的速やかにそこに腰を下ろす必要がある。フルーツバスケットをやっているくらいの意識を持っておくべきだろう。荷物を隣りの席にまず下ろしてから、などとやっていてはいけない。

 おし、乗ったな? 金払ったな? 行くぜ! という感じだ。

 初めて市バスに乗ったとき、私は危うく吹っ飛ばされそうになった。公舘の駅前から永和市に行くバスに乗ったのだが、日本感覚で、まずは定期入れ(にパスを入れていた)をバッグにしまってから、とやっていたら、走り出しちゃったんだよ、バスが。

 運転手さんの後ろの座席に飛びつき、とにかく腰は下ろしたものの、どうにかジッパーだけは閉めたバッグがお尻と背中の間で下敷きになっている。私自身座席に斜めにしりもちを着いて座ってんだか寝そべってんだか、という感じなのでほぼ全体重がそこにのしかかり、非常に痛い。しかし、身体が起こせないのだ。あまりのスピードのせいで。

 アリスのティーカップを日常で味わえる素晴らしき台湾バス。

 50キロ以下で走ると爆発でもするんですかと訊きたくなる勢いでそのバスは街をひた走った。曲がり角でも一切スピードは落ちない。ぎゅん、ぐいん、と擬音をつけたくなるような走り方だ。モナコグランプリですかい。勿論停まる時だってお約束どおりだ。

 リュック・ベッソンは台湾に来て「BUs」をプロデュースすればいいと思う。サミー・ナセリ連れて来なくても、主人公は台湾で調達可能だし。

 座っていてもそんな感じなので、帰り道、混んでるバスで立っていたらもっとすごかった。永和市で出会ったおばさんに、この日本小姐と公舘まで一緒にバスに乗っていってくれと頼まれたお兄ちゃん(今にして思えば台湾大学の学生さんだね)が、大丈夫? しっかりつかまって、としきりに心配してくれたくらいだ。いっそ愉快になるくらい揺れたよ!

 高速バスになると、スタートはさすがにもうちょいゆっくりになる。ちゃんと席に座ったことも見届けてくれる。その代わり、走り出したらやっぱりこんな感じだ。というか、場所が高速な分、天下御免で飛ばす飛ばす。

 基本的に車に乗りつけていないせいで、私はいまいちスピードに弱い。普通の車でも六十キロを越えると、なんとなく恐くなってくる。なのでここまでくると、途中でリミッターが振り切れてしまい、高速を降りるまでナチュラルハイ状態になっていた。

 たぶん、台湾に絶叫マシーンは要らない。すたあつあーずも要らない。

 ちなみに、台湾のバスはとっても派手。ほとんどの車両がラッピングバスで、映画やらネトゲやら企業広告やらで彩られている。

 2009年の旅行で「公共之敵」というえらくカッコいいバスを見かけ、なんだこれはと思ったら、映画だった。「パブリック・エネミーズ」。日本では12月公開だったけど台湾はもっと早かったらしい。

 映画といえば、この旅行のときは台北映画祭が開催中だった。旅行三日目くらいに朝のニュースでこの映画祭のミニ特集をしていて、二本くらい面白そうなのが映っていた。たぶん片っぽは前編台湾でロケした邦画「トロッコ」だと思うんだけど、トロッコの公式サイトでは台湾映画祭のこと何にも書いてないんだよね。別な映画だったのかなあ。

 もう一本が、わからないんだ。いまだにわからないんだ。確か、トミー・リー・ジョーンズが出てて、なんか息子が記憶喪失になっちゃって、その息子連れて旅をする、ような話? 確か焚き火の前かどこかでこのお父さんが息子の胸倉を引っつかんで「記憶がなくなってても私たちが親子であることに変わりはないんだ!」てなことを叫ぶシーンがあったと思うのだが(2009年の私の読解力が正確であれば)。この映画、わかる方がいたら、教えてくだされ。

 台北駅の構内には「グーグーだって猫である」の巨大ポスターが貼られていた。101の傍のシネコンでは、日本で見たばっかの実写版Bloodのポスターも見かけたな。あとわかったのはトランスフォーマー。

 ディスクショップにはおくりびとのポスターが貼られ、本屋さんでは是枝監督の歩いても歩いてものフォトブックを見かけた。

 しかし一番度肝を抜かれたのはMRTを待っていた時。行き先表示板(MRTの駅ではカラーの液晶がこの役割を果たしている)にコナン映画の予告が流れたのだ。日本での公開から二月ちょいだよ、はやっ!

 ところで、ちょっと心配なのは、日本だとよく聞く、自閉症の子とかがバスを色で認識してるんで、ラッピングでころころ色が変わるとそれをバスだと認識しない、という話。

 台湾は大丈夫なんだろうか。これだけラッピングバスが当たり前になっていると、もう色ではないところで認識するようになっているのかな? 二度目の旅行の時、公舘の傍の警察署に貼ってあったポスターが、行方不明の障害児を探しているものだった。いつものバスがわからなくて、行方不明になっちゃった。そんな可能性は、ないんだろうか。





2013年10月27日日曜日

意外と暗い台湾の夜空、その理由って、ひょっとして……。

 台湾は都市部でも結構星が見える。

 なんでかというと、ビルの上の広告塔がほとんどないのだ。

 勿論、街全体としては明るい。

 基本みんなが宵っ張りなので真夜中でも開いているお店がコンビニでもファーストフードでもなく結構あるし、屋台も出ているし、オフィスの窓にも灯りが点いているし、かなり不夜城都市な感じである。ライトアップもあるしね。

 しかし、それはどれも大体人の目の高さ。そして、ビルの側面であって、ビルの天辺にはみ出してはいないのだ。

 なので、ホテルの裏側の窓から空を見上げたり、ブロックの内側に数メートル入った路地から空を見上げたりすると、空は意外なくらいに暗い。

 これっていうのはひょっとして、灯火管制の一種だったりするんかなあと思うのは、初台湾旅行で街角に貼られたビラに度肝を抜かれたからだ。

 防空演習、とそのビラには書いてあったのである。

 防空演習である。防災ではなく、防空。

 空襲前提かよ、おい! ととりあえず平和な日本から来たわしら二人は恐れ入ったのだが、そういう意識で辺りを見ると、なんかあちこちにそれっぽいことが書いてあるのだ。このエリアの人はこのビルの防空壕に避難してくださいとかいうことが。

 残念ながら、というのもちとあれだが、その防空演習は数日前に終わっていたので詳細はわからなかった。

 しかし、日本に帰って調べてみると、ぽこぽこ記事が出てくるんだね。

 なんでも、お店とかは中にお客さんいるまま一瞬閉店状態になるらしく、道行く車もストップさせられて中の人は軍人さんの誘導で避難。電車は普通に運行しているけど、駅で降りた人はこれまた誘導に従って避難、てな状態になるらしい。

 ぬうう。確かに中国との間で緊張状態にあるんだなという感じである。

 ちなみに日本人監督で台湾のドキュメンタリーをよく撮っている林雅行監督の最新作の一本「呉さんの包丁」でこの避難訓練の様子がちらっと映っている。あくまでちらっとなのは、やっぱり撮影を制限されたとかなんだろうか。

 ついでにこの映画には台北市内にででんと聳える高級ホテル圓山大飯店の地下防空壕もしっかり登場している。なんでもここの巨大防空壕からは通路を通って市街に逃げられるそうなんだが、着いたところが火の海だったりしたらどうするんだろう??

 ただ、台湾どのへんまでほんとにやる気があるんだ? と思っちゃうような記事もあって、なんでもこの年2009年の防空演習、本当は夜に「きっちり灯火管制も含めて」やりたかったんだが、夜市の関係者による大反対で昼間になったんだそうで。

 ビバ民主化という感じだが、大丈夫なんだろか……。

 ちなみに、渋滞してるのを一度も見たことがない台湾の高速道路。五車線もあるこの道路は、いざという時には滑走路になるんだそうである。



2013年10月26日土曜日

台湾お墓事情について、まずはざっと入門編、って入ってどうする!?

 台湾で高速道路を走っていると、すっばらしく派手なお墓をよく見かける。サイズでいうと物置くらいの建物なので、これだけでも日本の墓石の何倍だよ、という感じだが、更にまた色が賑やかなのだ。そして、日本でいうところのなんちゃら霊園、やお寺の裏山のような感じに密集してはいるものの、このお墓たち、非常に無秩序にあっち向いたりそっち向いたりしている。

 これは早い話が、風水のせいらしい。

 台湾では、お墓は大体一人一個。日本みたいにまとめて詰め込まない。

 そして、お墓を作るときに、故人にとっていい方向をちゃんと占ってもらってそっち向けにお墓を作る。それでこんなにあちこち向いて並んでいるんだそうだ。

 郊外に出ると、丘の麓に普通の家、丘の上にはお墓の群れ、となっていて、なんだかお墓も共同墓地というよりは故人用の住宅地みたいに見えてくる。日本でも畑の間にぽこっとお墓がまとまっていたりするがもっと死と生が地続きな感じ、生きてる間はここで暮らして死んだらご近所のそっちに引っ越す、そんな風に見える。

 お墓があんまり遠くないと、死んでも家族と疎遠にならなさそうでなんかいい感じだ。

 ただし、この伝統的なお墓の他にも、台湾にはいろんなお墓がある。

 鄧麗君(テレサ・テン)のお墓がある金寶山墓園というところがあって、台北から高速で行けるのだが、ここは日本でいうところの霊園ぽい。ただし、すごいよ?

 仏教・道教・キリスト教に少なくとも対応していて、このため墓園内には派手派手なストゥーパが聳え、金色の孫悟空と哪吒太子像が輝き、教会が建っているというえらく無節操な光景が展開されている。

 園内の入口には広々とスペースを取ってオブジェなどを設置した彫刻の森みたいな著名人たちの墓所があり、奥の方にはメモリアルパーク状に整えられた鄧麗君のお墓があって、その間はお金持ちな普通の人々のお墓なのだが、これがまた、ピラミッドの末裔としか言いようのないサイズで、なお且つ神殿並みにゴージャスだ。このお墓を作るためにうっかり破産しても、この中で一家三人くらいは暮らせそうである。

 普通にあんまりお金がない人は、日本でも最近見かけるようになったロッカー形式のお墓に入っている。

 さて、面白いのは死んだ人が一種の神様になっている感覚。

 道教では、割と簡単に死者が神様認定される。

 大抵は、何かピンチのときに偉い人の夢枕に立ってお告げ、ピンチ解決後に偉い人がこの人は誰かを調べて祭る、というところから始まり、ご利益があるごとにだんだんランクが上がっていく。

 このためだと思うんだが、死者へのメッセージが下がっているコーナーに「お母さん、いつまでも私達を見守っていてね」的な日本でもありそうなのに混じって「姉ちゃん英語得意だったよね、俺、今度試験なんだ。助けて」なんてのがあったりする。これで弟くんの成績が少しましになったりすると、このお姉ちゃんは英語の試験にご利益のある神様として徐々に祭られるようになったりするんだろうか。

 そして、実は一個、ものすごーく気になっているお墓(だと思う)がある。

 金瓜石に行く途中、もろに千と千尋のトンネル手前という感じの光景の中、一軒の家があって、その家の下、道路沿いに横穴が掘られ、その入口をいかにもお墓っぽい派手なプレートが塞いでいた。四つか五つか並んだそのプレートの裏に、一箇所、骨壷っぽい白い壷が見えたんだが、あれは、いったいなんだったんだ?

 仮に、あれが横穴式墓所だったとして、自宅の下に掘るって、それはありなのか?

 そして、あんな、道から見えちゃうようなところに骨壷って、それは、それはいったい……。

 お願いだ、あれはなんなのか、誰か教えてくれ!!

2013年10月25日金曜日

台湾のビルをロマンティックに飾る鳥籠窓、の悲しき実情

 初めての台湾旅行、空港着いてガイドさん付きタクシーでホテルまで向かってチェックインして荷物置いて銀行行って両替してセブンイレブンで傘買って帰ってきたあとで、台北駅に出かけるべくホテルの前から乗ったタクシーをホテル最寄りのMRT雙連駅で降りた時、それは目に飛び込んできた。

 駅前に聳え立つ、極普通のビル。日本のどこにでも普通にありそうな十数階建てくらいの雑居ビル。だが、そのビルの四方の窓、そのことごとくに銀色の、鳥籠のような金属格子が取り付けられているのだ。

 チャボやウサギが飼われているケージを真っ二つに割って取り付けたような立体的な金属格子。ヨーロッパの窓辺のように底部には植木鉢やプランターが並べられていたりする。よく見るとデザインもちょっとずつ違っていたりする。

 ラプンツェルが幽閉されている窓辺が無数に並んでいるような、思わず何らかのドラマを想起せずにいられないようなそんな窓が、何の変哲もない雑居ビルにびっしりと装着されているというこのギャップ。いったいなんだ、これは??

 そして、よく見れば、ホテルの傍にもその窓は装着されている。すぐ裏のマンション、近所のビル、ご飯を食べた店の上。

 同じ建物に装着されていても、デザインは統一されていない。これだけ見ていると、好みのタイプもできてくる。私はこっちのデザインが好きだ。ここの繊細さがたまらない。でもあっちのシンプルイズザベストみたいなのも捨てがたい、などなど。

 翌日、ガイドさん付きのタクシーで朝も早から金瓜石へと走る途中、これがなんなのかはわかった。なんと、泥棒避けだった!!

 さすがは雑技団な中華四千年というべきか、台湾の泥棒は屋上からぶら下がってくるそうな。スパイダーマンみたいな強盗である。そのスキルがあるならなんかもうちょっとほかのことに、盗みは盗みでもミッションインポッシブルなこととかに、使えばいいんじゃないかと思うのだが、なんて才能の無駄遣いだ。

 そして、この泥棒避けを付けていないと容赦なくこの泥ちゃんが入ってくるそうだ。金銭を奪うのみならず、冷蔵庫の西瓜まで食べていってしまうらしい(先日しゃべった社長さんの実体験)。さすが自来也発祥の民族だ!

 というわけで、台湾住宅には基本、容赦なくこの泥棒避けが装着されている。ちょっと前の家だとペンキ塗装した針金であまり立体的でないのが付いているのでなんか昔の刑務所とかを連想したりしてしまう。思わず取り縋って「俺は無実だー」と主張したくなるような感じと言うか。

 しかし、この鳥籠窓は、話が別だ。

 部屋によってデザインが違うということは、例えばホームセンター(台湾にもあるよ!)とかで売っていたりするのだろうか。新しく家を買った家族がどれにしようかと相談しながら購入し、日曜日にお父さんが頑張って装着したりするのだろうか。中学生くらいのときにひたすらロマンティックなデザインのものを購入してしまった女の子が十年くらい経って好みが変わって、シンプルなデザインのものに買い換えてみたり、その子が独立してしまったあとで、年老いた両親が少し錆が浮いてきたかわいい窓の中でお尻をぽりぽり掻きながら暮らしていたりするのだろうか。

 ニューヨークのドキュメンタリーなんか見ていてビルの非常階段が映るとウエストサイドストーリーを思い出すように、鳥籠窓もなんとなくドラマを思い浮かべさせる。たとえ中に住んでいるのが定年間近のおっさんだとしても、外から見る分にはどの窓の中にも美少女が住んでいるような気がしてしまう。それが鳥籠窓。

 せっかくだからそんな映画を何か撮ればいいと思うのだが、台湾人的にはこの窓はあまりロマンティックでないらしい。そもそも鳥籠窓といっても、それはなんのこと? という反応なのだ。そして、あんなものに憧れるなんて、日本人は面白いね、となってしまう。つけずに済むならそれに越したことはない、そういう存在らしい。ありゃりゃ。

 それでも、少しずつ台湾人にもこの窓にロマンを見出す人が出てきてるんじゃないかなという気がする。高雄の博物館で開催されていた若手作家による現代美術工芸品に、この窓をモチーフにした指輪が出展されていたからだ。突起物が多いので私の装飾品の好みからはちょっと外れているのだが、それでもモチーフがこの窓というだけでなんだかにまにましてしまった。

 いつか、というか計画ではあと六年以内に、台湾で暮らす時、住んでみたい家の筆頭が、この鳥籠窓の付いた家である。




2013年10月24日木曜日

ロスト・コントロール 虚無仮説 第一巻 いよいよ31日に発売です。





苦節、何年だ? ようやく発売です!当初予定より数日ずれました、ごめんなさい。

発売日は、ちょっと本屋さんに様子を見に行こうと目論見中です。物陰から書棚を見守る怪しい人物は、横浜周辺であれば多分私だ。

さて、この虚無仮説ですが、邦題決めるにあたっては、いろいろ苦労がありました。

まず、台湾でのタイトル「虚無假設」。台湾での一目惚れ、その時この本は棚に刺さっていたので背表紙しか見えなかった。背表紙にはキャラの顔とかはぜんぜん入っていないので、つまりはほんとにタイトル一発胸にズドンという感じだった。というわけなので、邦題にも「虚無假設」という言葉は入れたかったのです。

仮説の元になっているデータが単なる偶然であると証明することで否定されるべき仮説、というわかるようなわからんようなこの仮説、日本語では「虚無仮説」という言葉は一般的でなく「帰無仮説」が一般的。ただ、一目惚れのときにインパクトがあったのは「虚無」の方だった。

ということを散々主張し頑張って主張しまくり、最終的に非常にとっつきの悪い単語ながらも「虚無仮説」は邦題に組み込まれることになったのですが、しかしここで問題が。もうちょいわかりやすいタイトルをもう一個付けてフォローせにゃならんという難問が。

やるんならカッコいいタイトルで行きたかったので、湯煙で温泉で女子大生と美人女将と死体と伝説が的な、てんこ盛り過ぎてそれはサブタイトルなんですか内容解説なんですかというものにはしたくなかったし、こういう攻めとこういう受けのカップリングですというタイトルにもしたくなかった。要は「トラウマ捜査官とオレ様上司」みたいなタイトルは嫌だったんですが、かくして必然的に、内容一言でずばり的な、それでいてスタイリッシュな、という更なる窮地にずるずると嵌まっていく。

しかも、なんとなーくどっかで聞いたようなタイトル、どっかで聞いたような組み合わせ、とかになっていくんだ。で、なお且つ内容から連想される単語が割と被るんだ。沈黙、とか。

そろそろ決まらないとまずいです! そうですよね(涙)という会話をしつつ、次々出て行く候補の群れ。どっか気に入らない候補の群れ。

平行して翻訳の手直しを進めていた時に、「自分をコントロールできなくなっている」という一文がふっと気に止まり、振り向いたら一枚のCDが目に飛び込んだ。ファクトリーレコードの歴史を描いた半分ドキュメントみたいなとある映画のサントラが。それで、提案したんです。

「ヒーズ・ロスト・コントロール」はどうでしょう? と。

そしたら、いいですね、という声が! 電話の向こうの声の弾みっぷりが違っていました。

タイトル。どっかで聞いたようなタイトルを一言も後書きとかで言及せずに使ってる作品て、あまり読む気になれない。それも、誰もが知ってるものならパロったんだな、で済むけど、まだそこまで市民権を得ていないというか、一部の人は知っている、的なものだと、なんとなくその作者の人格まで疑いたくなってしまう。同人誌ならともかく、商業誌だとね。

そんなわけなんで、ここにとりあえず書いておきます。虚無仮説の邦題「ロスト・コントロール」はジョイ・ディヴィジョンの「シーズ・ロスト・コントロール」から取りました。

TMNではありません。





セデック・バレ鑑賞の手引き ちょっとわかりにくい点をわかりやすく解説! ついでに豆知識も詰め込んじゃう。

 この週末にはオールナイトがあるんですが、いけそうにないので取り合えず記事にしてしまう。

 この映画、初めて見るとちょっとわかりにくい点があるので、前編四回、後編三回見た私がちょこっと解説を!

 最初の狩りのシーンで、いのししを追っている人たちは、セデック族ではありません。カンタバンという別部族の人たちです。よく見ると服も違うんですよ。セデック族は基本赤をベースとした縞模様の布を纏っています。カンタバンは白い服で袖口や襟元にカラフルなステッチの縁取りがついています。そして、最後に若モーナを撃とうとする人、これがカンタバンの頭目です。というのをわかっていると、この後で日本軍と戦ってるときに同盟しようとしたカンタバンの態度が、モーナの名前聞いた途端に妙な感じになる理由がよくわかります。

 この後セデック族がみんなで家に帰るとき、若モーナを迎えに新しい服を持って出てくるのは、モーナの奥さんではなくお母さん。

 山のふもとの交易所。一触即発な若モーナたちとタウツァの人々。実はどっちもセデック族です。同じセデック族の中でも住んでる地域とかで三グループに別れています。モーナたちはトゥグダヤ蕃。タウツァはタウツァ蕃。映画には出てきませんがもう一つ、トロック蕃があります。で、その中でまた集落ごとに別れてる、と。

 日本軍と戦うゲリラな漢族の皆さん。実はこのとき、台湾は独立しようとしていました。清朝が現地の意向なんて聞かずに台湾を割譲しちゃったんだから、そりゃ独立したくもなるよ。うまくいっていれば世界初の共和国の誕生となるところだったんですが、世界がほとんど認めてくれないまま、日本に敗れたんでこの志は潰えました。街の門がドカーンと開けられた後、ばっさり切られる見慣れない旗は、この独立台湾の旗です。

 清朝の正規軍は基本的に単に赴任してるだけ、なので割譲と決まるとさっさと引き上げてしまいました。なのでゲリラは基本現地の人々。当然戦闘のプロではありません。ついでに言うと、共和国なんてことを考えちゃうだけあって、実戦向きとは言い難いインテリさんたちなんだよね……。

 逆に原住民の皆さんは日常が戦いな戦闘のプロ。この勇猛果敢且つ、日本軍相手に結構互角に戦ってるところは彼等を下に見ていた漢族の意識を変えたらしい。

 交易所が閉鎖されちゃって、カンタバンと手を組むことに。若モーナが名乗った途端にカンタバンの頭目がそーかそーかお前がモーナかそーか、となるのは、そんなわけで冒頭のシーンに遠因があります。あ、ちなみに交易所にいるちっちゃい子はここの親父さんの孫。エンドロールにそう書いてあります。

 ついに敗れて降伏したセデック族。頭蓋骨提出のとき、穴の中で暴れる若モーナを見下ろす一族の後ろに、死んでしまったモーナパパ。

 時は流れて霧社の街。
 雨が降ってきたから洗濯物取り込め、赤ん坊は置いてけ、と高圧的なおばさんにびしびし言われているのは、このあと結婚式を挙げるルビちゃん。

 視察に来ているえらい人は江川博通。この辺りの警察課長。エリア全体の管轄者なので、この日は視察に来ていますが、事件当日は霧社にはいません。

 師範学校出てて一番学歴があるのに給料が安い花岡一郎。なんでこうなるかというと、日本から台湾へ行く人の給料には遠方手当(危険手当のニュアンスもあり)がついたから。ベースのお給料は同じなんですが、この手当てがつくんで日本人の給料の方が高くなった。これは先生とかも同じ。ただ問題は、初期はともかくとして後々、台湾生まれの日本人と台湾人が同じ学校出て教師になっても、やっぱり給料にこの差があったってことだ! ついでに台湾人の方が山の上とか不便な場所に赴任させられることが多く、当然実家を遠く離れてたりするのに、遠方手当は出ないんだよ。そして、材木運んでる人たちにろくに給与が出てないのは、単なるピンはねだ。

 材木運んでるセデック族の若者たちは、モーナの青年時代と比べて髪が短いです。バーワンを見るとわかりますが、学校行くのに髪を短く切っている。だからそんなに伸びてないんですね。そして男女両方とも刺青が入ってない。本当は、刺青ないと一人前でないので結婚もできません。子孫を作る資格がないわけです。

 事件前日に霧社に来る小島一家。この小島源治はタウツァの駐在所の人なので、本来はこの一家は霧社にはいません。ただ、翌日の運動会が小学校・公学校・蕃童教育所の合同だったので、それに参加するために霧社に来ています。霧社には公学校と小学校がありました。ただし霧社尋常小学校は映画には出てこない。

 当時、小学校は日本人の子供が通い、漢族の子供は公学校、原住民の子供は基本公学校で、学校が遠すぎると蕃童教育所。ただし漢族・原住民ともに日本語が上手に話せる子何人かは小学校への入学が可能でした。それでも、台湾人の子の方が成績優秀な場合も主席は絶対日本人、とかそういう差別をする先生はいたらしい。逆に学校のそういう方針に異を唱える先生もいたけどね。

 学校で日本化教育を受けた子供達は、なるべく日本語を使おうとし、畳のある日本家屋に憧れ、親が日本語を話さないことを恥ずかしく思ったりもしたようです。畳の平屋建てなんてダサい、フローリングがいい、という今の日本人感覚に通じるものがあるなあ。後々日中戦争が始まると、この教育、は、単なる先進化ではなく皇民化になるわけなんですが。

 あと、原住民の子は中学生くらいの年齢になってから小学校に通う例もあったようです。バーワンはたぶんそういう感じで公学校に通っている。霧社尋常小学校に通う日本人児童は四十人くらいしかいなかったそうで、この日公学校に集まった子供達は漢族が百人くらい、周辺各地の蕃童教育所から集まったセデックの子供たち二百人くらい、と言う内分けでした。このセデックの子供達、には当然モーナたち蜂起側だったトゥグダヤだけでなく、タウツァ、トロックの子供も含まれています。内部事情お構いなしに一緒くたに集めちゃってるんだよね。

 オルガン演奏開始直前。花子と初子が「二郎ー」と手を振っている、ように聞こえるんですが、オルガン弾くのは「一郎」。一郎ー、て言ってるのがそう聞こえちゃうのか、脚本が間違えたのか、どっちだ?

 いよいよ事件勃発。一般市民のはずの日本人の皆さんが結構戦ってるのは、この時期の台湾、しかもこの地域に来ている日本人が比較的、危険に対処できる能力がある人、だったから。今風に言うと、危機管理能力のある人。あと、公務員は士族階級出身率も高い。

 キム兄演じる佐塚主任に庇われ、霧社から逃げていく高官二人。めがねの人は小笠原郡守。普段は霧社にはいない人です。もう一人は菊川督学。この人も普段なら霧社にはいない。小島一家といい、普段はいない人、がこの日はいっぱい集まっていた。自分の子が参加するから、というだけでなく、関係なさそうな人たちにとっても毎年結構楽しみな年中行事だったらしい。映画では描かれてませんが、運動会前日には学芸会も開催。そんなわけで周辺地域のあちこちから、いわば「観光客」がやってくる。それがあって襲撃にはこの日が選ばれたわけです。要は、その日は日本人が勝手に集まってくるから一網打尽にしちゃえという作戦。

 一郎一家とはぐれちゃった川野花子、納屋に逃げ込みます。ここで、あなた蕃人でしょう? と発言するのはルビちゃんにびしびし言ってたあのおばさん。

 霧社の街を歩いてゆくセデック族の死者たち。よくみるとモーナパパの隣りには、セデック族が破れた日に腕を切られて殺された子がいます。

 派出所に逃げ込む菊川督学。派出所の人たちが大至急避難するのに使用しているトロッコ。最後の川中島移住シーンでも映りますが、鉄道敷設に向かない山岳地域の交通手段で、材木や資材の運搬の他に人間の行き来にも使われた(映ってるのは運搬用ですが、もうちょっと乗り心地のいい旅行用もあったそうな)このトロッコも、大体において原住民を安く使って作ったものだったりします。ちらっと映る操縦している人は台湾人。完璧肉体労働なので、日本人はやりたがらず、台湾人か原住民の仕事、となっていたそうです。

 後編で、避難する日本人たち。「お前達蕃人が何を考えてるのかさっぱりわからん」発言の旦那。いったいなんでこの二人結婚したのと思うシーンだが、実は、原住民との結婚は政策として奨励されていた。理由としては、とにかくがんがん日本人と結婚させて日本の血を混ぜて日本人化しちゃおう、というものと、有力者の娘と結婚することで部族を掌握しようぜ、というものなので、頭目の娘と警察官、というカップルが多かった。ただ、最初から現地妻扱いで、赴任が終わったら捨ててってOKということになっていたらしい。実際、捨てられた人は多いです。映画には出てこないんですが、モーナの妹が実際捨てられた人。で、そうなると、当時はやっぱり「女に問題がある」と見做される。ついでに、映画のカップル見てもわかるとおり、あんまり愛されてないんだよね。てか、見下し姿勢がDVの領域に入ってる。捨てられなくても苦労は多かったようです。ちなみに、映画ではさわやか好青年というか、現代人ぽ過ぎて多少浮いているさわやかな印象の小島巡査ですが、実は日本人家族の他に同時進行で原住民妻もいたんだそうだ。

 どんどん死んでいくセデック族の人々。
 作中ではタウツァのタイモ・ワリスがトラウマになりそうなくらいショック受けてますが、日本人から見てもこれはショックが大きかったらしい。特に親子三人川の字で死んでいた花岡一郎夫妻と、一族の縊死死体全てに顔に布を掛けてあげてから死んだ花岡二郎の遺体には、涙を流す人も多かったそうです。政治的思惑もあってのことでしょうが、当時、首謀者疑惑を掛けられ連日新聞で叩かれていた花岡両名はこれを機に警察によって大々的に名誉回復、死亡した場所も「花岡山」という地名になっています。

 糜爛ガス。第一次世界大戦後なこの時代、当然毒ガス兵器は国際的に禁止されていました。ということもあって、当時からこの使用はかなり秘密裏であり、使用したこと自体おおっぴらには認められていません。というか、枯葉剤とかと違ってガスを上空から密閉空間でもない山岳地帯に撒いて本当に効果があったのかもいまいち怪しいらしいんですが、健康に影響のある何か、が使用されたことは確かなようです。投降を促すビラの方は掛け値なしに本当です。

 日本兵もろともダイブするバーワン。ラストの方、この首は子供じゃないか、と言われているのがバーワンの首です。画面には映らず、後ろの方の台詞の遣り取りでそうとわかります。遺体の首も切って持っていったようですね。

 タイモ・ワリス。作中ではモーナの永遠のライバル、と言う感じでちょい悪役気味に描かれていますが、当然ながらタウツァ・トンバラ社の人々にとってはマヘボの人々にとってのモーナ同様、英雄で希望の星みたいなもんでした。この人が戦死しちゃったことが、第二次霧社事件と呼ばれる事件に繋がっていったりします。

 川中島移住。本当に川の中にあって、外界と繋がるのは橋一本と言う、吉原みたいな地形の島です。当然、一種の収容所。ビビアン・スー演じる川野花子のように、投降した人々は警察によって保護されていたのですが、ある時、その保護地がタウツァによって襲われ、かなりの人数が殺害されるという事態が起こりました。これが、第二霧社事件です。これをきっかけに、ここは危ないから川中島行こうねーとうまいこと移住させられちゃったわけです。

 モーナの遺体は半分白骨化、半分はミイラ化して発見されました。頭部を銃で撃っての自殺だったそうです。

 最後、虹の橋を渡っていく人々にはタウツァのタイモ・ワリスも含まれています。死んだら敵味方はなく、自分を殺した人の守護霊となるという信仰の反映ですが、日本人は含まれてないね。俺たち友達だろ、ていいながら殺された人くらい含んどいて欲しかったような。

 第二霧社事件。映画の中では描かれない後日譚です。霧社事件の際に警察から武器を貸与されたタウツァ、トロックの人々ですが、事件終わった後も、これを返そうとしなかった。自分達はトゥグダヤに恨まれているから身を守るには武器が必要だ、と言うわけ。セデック族同士を戦わせたツケです。そして、日本側としては、投降してる人の中にも当然事件参加者はいるだろうなーと思っていた。なので、タウツァに持ちかけた。武器返す前に、警察が保護してるセデック族襲っちゃっていいよ、見ない振りしとくからさ。かくして保護されていたはずのトゥグダヤの人々が襲われ、成人男子中心にざっと二百人が殺害されるという事態勃発。タウツァ、特にトンバラ社の人々にとっては、自分のところの頭目を殺した相手なんで、恨み骨髄だったわけです。

 第一・第二霧社事件を経て、当時1200人ほどいたトゥグダヤの人々は300人にまで減ってしまいます。なお、この後帰順式を行った際に、事件への参加を疑われたり、日本への敵意が認められた人々が三十数人連行されましたが、この人たちは病死ということにされ、実際は殺害されています。生き残ったトゥグダヤの人々は川中島に移住させられ、彼らの土地はタウツァとトロックに褒美として与えられたので、現在の霧社近辺に住んでいる原住民の人たちはタウツァとトロックの人たちです。



DVDは31日発売です。豪華版と通常版。





豪華版特典ディスク内容はメイキングその他。

2013年10月23日水曜日

朝ごはんブームがきている今、これは書かずばなるまいて。台湾は朝ごはん天国だ!

 朝ごはんメニューを一日中出してくれる店、が話題になっているが、ふははは、まだまだ甘い!台湾には、二十四時間営業の朝ごはん屋さんというすごい物があるのだ!

 しかも一店だけではなく数種類。更に日本のファミレスとかに比べればミニマムながらもチェーン展開している。

 元々、台湾には朝ごはん屋さんは多い。というか、正確には外食産業がめったやたらと盛んなのだ。基本、これが安くておいしいので、一人暮らしどころか夫婦二人くらいだと自宅で料理する方が高くついてしまうらしい。なので、一人暮らし用の物件だとキッチン設備がそもそもない、というパターンが多いんだそうで、台湾ドラマや映画を見ながらたまに覚えていた違和感に非常に納得がいった。台所なくないかこの部屋、とか、なんでここんちの冷蔵庫はこんな喫茶店のドリンク用みたいなもんなの? とかなんだが。

 そんなわけで、キッチンがあってもみんな外食してしまいがち。さらに時間のない朝ごはんならもっと外食してしまいがち。ついでに台湾人は宵っ張り、といろいろ要因が出揃った挙げ句、二十四時間営業込みの朝ごはん天国が出来上がった(しかし、昔はどうだったんだろ?)。

 お粥やスープや豆乳の中華風だけでなく、サンドウィッチやおにぎり(台湾にもあるんだよ!)も売っているし、勿論カフェとかの洋風朝ごはんもありだ。日本式旅館風朝ごはんもどこかにあるかもね。

 ちなみに二十四時間のところは、真夜中に油條を揚げている。おじさんが生地をぐいぐい伸ばし、すたんすたんと均等に切っては油の中に落としていく。カラッと狐色に揚がった油條がバゲットのように並んで油を切られている、なんとも爽やかな光景。但し時刻は丑三つ時。草木が寝ていても人間が起きている。しかも店にはお客さんもいて、コーヒーかなにか飲みながらしゃべっている。

 この朝ごはん屋さんで朝ごはんを食べるのは、私の密やかな野望だ。なぜかというと、二回旅行したが、朝ごはんは基本いつもホテルなのだ。人と一緒に旅行に行って基本別行動とっていると情報交換は朝ごはんの時になるのだ。前の日の残りものをチンしてもらったこともあるが、それだって場所はホテルの食堂(中山駅警察署裏のコダックホテルのこの太っ腹さには心から拍手をおくりたい)だった。

 あ、台湾ではいっぱい注文したご飯が食べきれないとお持ち帰りが可能だ。お店の人がぱぱぱぱーと詰めてくれる。ちゃんとお持ち帰り用の駅弁みたいなお弁当箱が用意されているくらいで、ぜんっぜん渋い顔とかはされない。この食材はちょっとー、とかも言われない。なんでも詰めてくれる。友達に連れて行ってもらったお粥屋さんでおかずが結構残ってしまい、どうしようと思ってたら、こんな素敵なサービスがあったんである。道理で一緒に行った二人とも、おかずいっぱい残ってても平気な顔してたはずだよ! 頑張って無理してお腹に詰め込んでた日本人です。日本人には魂のどこかにもったいないって言葉が刻み込まれてるんだ!

 そしてコダックホテルのすごいところは、これあっためて食べたいんだけどいい? 電子レンジある? とフロントで聞いてみたら、上の食堂で温められますよ、スタッフに連絡するのでどうぞ上に向かって下さい、と案内され、更にこの折り詰めを受け取ったスタッフはそのままチンではなく、お皿に綺麗に盛り付けてからチンしてくれたのだ。なんて神対応なんだ! ここ読んだ皆さん、どうぞコダックホテルをよろしく! 中山警察署の裏なんで、毎朝毎晩台湾のお巡りさんも見られるぞ!

 さらに言うと、最初の旅行の時の慶泰大飯店の朝ごはんはあまりにおいしくて、よそにいく気になれなかった。和風洋風中華風のおかずビュッフェ、ほんのりニョクマム風味な台湾式おでんまであるんだぞ。果物も色々。そして、ほかほかのプリン!毎朝出てくるベリーとパンの入ったこのプリンが、お代わりせずにいられない美味しさだったんだ。新鮮な卵たっぷりのあったかいプリン。ああ、いま、思い出してもよだれが出てくる。あのプリンは、あの最初の台湾旅行で食べた美味しいもののかなり上位にいる。あれを食べてしまったら、よそに朝ごはんクエストしにいく気にはなれなかった。どうかここの朝ごはんビュッフェも一度味わってみて欲しい。

 そんなわけで、台湾の朝ごはん屋さんはまだ経験がない。朝から急いでちょいと遠方に出かけた日にモスバーガーで朝ごはんしたくらいだ。んーと、メニュー的には日本と同じなのかな? サンドウィッチとジュースのセット。店に新聞が色々あってお客さんが読み放題だったのは、音に聞くウィーンのカフェみたいだなと思った。

 そうそう、台湾にはケンタもマックもあります。ちなみに鶏好き天国な台湾では、ケンタにはクリスマスだけなどと言わず一年中ローストチキンがあり、マクドにはフライドチキンがある。いい国だ。そんな台湾のケンタとマックに行きたいというのも野望の一つだったりする。

 旅行だと台湾料理や屋台、夜市、などなど優先しちゃうので、マックやケンタにいくお腹の余裕がないのだ。台湾の日本人が総じて不満を覚えているらしい、台湾人はアルデンテっつう言葉の知らんのかい! なパスタも、同じ理由でまだ未経験だ。麺が食べたきゃ中華な麺を食べにいっちゃうもん。ケーキやカフェデザートもこのために未経験なんだ。果物や豆花やかき氷が私をそこまで到達させてくれない。だから台湾に住みたいんだよおお!! 時折私は牛になりたくなる。

 ちなみに、日本の横浜中華街で食べられる朝ごはんはお粥だ。本気で朝早くからやっているお店(食べたあとの時間の過ごし方にちと迷う)、と、八時半からなのでその悩みはない代わり空きっ腹を抱えて少々待つことになるお店という二択だ。味はどちらもおすすめである。

2013年10月22日火曜日

台湾の書店と書籍についてのあれやこれや。ディープなオタク書店はなるべくキープな方向でよろしく!

 台湾には、二十四時間書店がある。

 なにかもうこれだけで台湾に移住したくなるようなすんばらしい魅惑のスポットだ。夜中に読むものがなくなった時、続きが読みたくなった時、明日まで待つ必要がないのだ!

 なお且つこのお店、というか、台湾の書店全般、なぜかものすっごく立ち読みに優しい。いや、既に客が、立っていない。ウンチングスタイル通り越して、店内の僅かな段差に腰掛け、本棚に背を預けて床に座り込んでいる。さらにこの書店、大きい、広い! 紀伊国屋とかジュンク堂とか八重洲ブックセンターとか丸善とかああいう感じで、どっぱり本が詰まっている。DVDとかも詰まっている。オタッキーな本以外は何でもござれという感じだ。昼間を観光スポット巡りに費やしご飯も食べ終えた後で本を仕入れに来れるので旅行者にもとても親切だ。

 時間に余裕さえあれば、是非とも丸一日でも滞在してこの夢の空間を満喫したい。そのためにも、目指せ長期滞在、お引越し。

 もっとも難点はあって、私はなぜかこのお店に一発で辿りつくことができない。地図を手に、自分がどこにいるのかを見失い、見当違いの方向へさまよっていることに気付き、駅まで引き返して人に道を聞くと、すぐそこである。なんでだ? 理由として考えられるのは、この店が道にぴたっと面しておらず、敷地内にちょこーっと引っ込んでいることなのだが。もう一個の難点は、多分この店デザインした人、高所恐怖症じゃなかったね。幅広の階段が、結構恐かったりする。

 さて、あなたが本好きなら、ぜひこの書店には行って欲しい。いや、この書店でなくてもいい。街中の小さな書店、光華商場のオタク書店、どこでもいいので、台湾の本を一冊買ってみて欲しい。あなたは多分、ちょっと驚く。

 第一の驚き。
 ??? この本、ソフトカバーなのになんかカバーが剥がれない。てか、カバーが本にくっついてて表紙ってもんがないよ??
 そう、台湾の本は、なぜかフランス装といわれる装丁になっていることが多い。私の持っている本も大半がこれだ。ものによってはフランス装に更にカバーが掛かっているという猛者もあるが。

 第二の驚き。
 なんかこの本、インクが盛り上がってつやつやピカピカしてる。
 台湾の本はデザインに凹版印刷を用いることが比較的多いです。イラストの一部とか、タイトル文字、粗筋なんかがこれになっていて、本を斜めにするときらきらして見えます。すごく綺麗です。

 第三の驚き。
 値段安っ!
 日本の漫画の翻訳版とか見てもらうとよーくわかるんですが、少なくとも絶対に翻訳という手間が日本より余計に掛かっているにもかかわらず、お値段日本と変わりません。というか、安かったりします。単純なレート比較で台湾のお値段×3倍=日本円にとっての値段。大体日本での値段より安く、しかも割引があったりする。

 更に、台湾の本。中のページのフルカラー率がひっじょうに高いです。日本ならここはモノクロだな、と言う部分も、ことごとくフルカラー。実際、日本版ではモノクロだったページが台湾版ではカラーになってたりする。そして、それでもやっぱりお値段安い。奥付ページまでフルカラーの本文256ページ、遊び紙つき、カラーフランス装に、両面フルカラーカバーというB5変形の映画の写真資料本が、399元=日本円ざっと1200円。

 台湾、つまり印刷コストがとんでもなく安いです。だから翻訳のコストくらい平気の平左でフォローできてしまう。この辺は、もうちょっと突っ込んで知識を増やしたいところだ!

 ただし、このお値段の安さは、単純に安いとは言えないかも。電車の初乗り20元、コンビニのペットボトル20元、おいしそうなケーキ一切れ35元。この辺りを日本と比較すると、単純レートの三倍ではなく、八倍から十二倍くらいに計算したくなってくる。間を取って十倍として計算すると、さっきの本はざっと四千円。BL小説本ノベルスサイズ150~180元くらいがざっと1500~1800円。ハードカバーな値段だね!

 ちなみに、日本の人気書籍が台湾で翻訳で出る場合、日本での発売から台湾での発売までは非常に期間が短いです。なんでかと言うと、あまり待たせてると海賊版が出ちゃうからだそうな。ただ、それを防ぐためにやたら焦って翻訳させた挙げ句、正規版の訳の質が非常に落ちてしまったなんてこともあったようで(ぶっちゃけ、彩雲国だそうな。それほど注目されてない状態でゆっくりと翻訳出してたら、アニメ化されたんで急がなきゃならなくなり、そこから一気に質が落ちたらしい。なので、こんな粗悪な訳で読みたくない、という人は頑張って日本語で読んでる、と。一旦正規版出ちゃった以上、海賊版出すうまみはないから海賊版で良訳が出るてなことはないわけである)。

 も一つ、日本のアニメが放映数時間後に字幕付いてネットにアップされてたりするのは、分業スタイルの賜物だそうな。放映と同時進行でまとめ役がメンバーに割り振り、一人が三分程度を担当して翻訳、まとめ役の下で統一性を持たせ、ネットにアップ、というシステムで、短時間にどれだけ的確に気の利いた訳ができるかのトライアルみたいなもんらしい。実力をアピールするためのツール。愛じゃないんだね……。

 さて、そして台北のオタク書店のことも書こうではないか。と思うのだが、実はちょこっと難点が。オタッキーな本を探そうと思えば光華商場に行くのが一番なのだが、ここの書店は、どうも入れ替わりが激しいっぽいのだ。

 2009年旅行時に立ち寄った店舗はここの三階のエスカレーター前にあって、店頭にハルヒの特設コーナーがあったりするので、私の目的地はここだ、という感じだった。しかし、2012年の旅行ではこの店がなく、フロア全体にもう二、三軒はあったと思う本屋もほとんどなくなっていて、結局一軒しか入居していなかったんである。

 そして、品揃えの方も以前の店に比べて一般書店のコミックコーナーという感じになっていた。つまりは、BLに限らず、御三家と角川、白泉社という感じで、ややマイナー目の出版社から出てる感じのコミックも少なめになっていて、BLなんかちらりほらりという感じだったんである。なので客層も以前のようにもろオタッキーな感じではなくなっていて、台北のオタクスポット、な色合いはほぼなくなっていた。ちょっと寂しい。

 台湾にもアマゾンのようなネットショップがあって、オタッキーな本も全部ここで買えるので、リアル書店でマイナー分野を追及しても利益につながらないのかもしれないが、やっぱりリアル書店が好きなんだよ! ブラウジングしながらあれこれ手にとって、予想外の出会いを楽しみたいんだよう。

 2009年の店舗と、馴染みの威向直営書店について述べると、オタク書店の特徴は基本的にその狭さと密度にある気がする。せいぜい四畳半くらいなんじゃ、という面積に、ひたすら書棚が詰め込まれ、お客もみっしり詰まっている。その狭さをフォローするため、書棚はスライド式だ。出版社別に本が詰め込まれ、立ち読みする女の子たちは間違ってもコギャルとかでないおとなしめのお嬢さん風か、無造作なTシャツスタイル。そして、髪は大体バサッと腰まで伸ばしている。

 店内はひたすら静か。ページをめくる音のほかには、書棚をスライドさせるときの「不好意思」「不好意思」(結構いろんな意味があることなのだが、この場合は「ちょっとすみません」「あ、ごめんなさい」くらいな感じ)のささやきだけ。ああああ、落ち着く。

 威向のお店はもうちょっと広くて二間分くらいのスペースがあるが、スライド書棚は健在。威向のオリジナルと翻訳本、台湾で出た、日本のアニメや漫画やゲームの同人誌が山と並んでいる。アニメイトの女子向け書籍フロアという感じで、ここもやっぱりとっても静か。

 台北駅前店のほかに、高雄にも店舗があって、こっちは結構広めの一間に基本壁沿いが本棚、真ん中に平台という構造だった。私が行った時は客は私一人。だからだろうか、こっちのお店はその数ヶ月後に畳まれてしまった。悲しい。まあ、威向さんはもともと独自のネットショップも大きく展開しているから仕方ないっちゃ仕方ないんだが、この書店があるかないかは私にとっては高雄の不動産価値にも直結するくらいの大問題だ。

 ぶっちゃけ、オタク向けリアル書店と日本書リアル書店が傍にあれば、私はそこに住みたい。高雄に他にオタク書店がないわけではないんだが、やはり、全ジャンルフォロー店だと出版社ごとの在庫数は少なくなるんだ。で、BLは少ないんだ。誰か、台北以外の日本書リアル書店がある都市にBL専門オタク書店を作ってくれないだろうか。もれなく私が引っ越して、くるのは罰ゲームだろうか。

 台湾のアマゾンなネットショップ、博來客については、また別に記事を作って購入方法などもレクチャーしようと思う。ただ、残念なことに、ここって十八禁本は海外輸送してくれないんだよね。人に頼んで送ってもらえというのか、十八禁本を。そういうものこそ個人で輸入したいという思いは台湾にはないのだろうか??

 そして台湾の十八禁基準も結構謎なのだが、これについてもまた書こうと思う。







2013年10月21日月曜日

台湾のコンビニと檳榔のこと(これかよって、観光協会とかからは文句言われそうだ。特に後者)

 台湾のコンビニといえば、セブンイレブンとファミリーマート。特にセブンイレブンはヤマトの宅急便も出せて、基本日本と変わりません。おでんも売ってます。

 しかし、よく見るとおでんのお鍋は実は二つ。片方には、真っ赤な唐辛子スープの激辛おでんが入っています。あ、もちろん激辛おでんに普通のお出汁をかけて、ぴり辛おでんにもできますよ。ちなみに、日本のセブンイレブンはおでんに麺は付けません。以前どこかで読んだが、元祖コンビニおでんとしての老舗の誇りらしい。けど、台湾では具を四つ選ぶと無料でインスタント麺を付けてくれます。他におでんやってるコンビニないからね。やや平打ちの細麺で、コシがあってなかなか美味。ちなみに、2009年に行った時にはおでんの出汁は一種類で、ほんのりとニョクマムの香りが漂っていた。地道に変化が見られる。さらに、最近の台湾の写真を見たら、どうやらファミマにもおでんが登場したっぽいぞ! 鍋と看板が見えている。台湾コンビニおでんも戦国時代に突入するのだろうか? そういえば台湾でもファミマはお店に出入りするときに、日本と同じ防犯チャイムが鳴る。ホームシックの治療にいいかも知れない。

 お店で売っている品揃えは、基本日本と同じ、かな? ちょっと地域差があるかも。大学近くとか、若い人の多いエリアはかなり日本ぽくて、中華風ドリンクとか中華な生活用品とかはないので、そういうのを期待していくと当てが外れる可能性が高いです。2012年の四月の旅行では酸梅湯が台北のコンビニでは見つからなくてちょっと悲しかった。2009年の七月には普通にあったんですが。確実にこういうものを買いたいなら、スーパーがお勧めです。

 あ、その代わり、若い人向け店ではセルフのホットドッグコーナーがあったりします。熱狗と書くホットドッグ(アメリカンドッグも含む)はあちこちで売っていて、パン屋さんでも大体見掛けるメニュー。最近の流行りはかりかりホットドッグ(脆皮熱狗)で、クルトンとか賽の目切りのポテトとか砕いた麺とか色々なものでコーティングしたアメリカンドッグがあちこちで売られています。出来たてをがぶりとやると上顎を火傷しながらがりがり削られそこにマスタードが擦り込まれてカチカチ山状態になるのでご注意。

 あとはどこのコンビニでも茶蛋という、烏龍茶で茹でた卵が売られているのが特徴。レジの横に大同電機鍋という、三種の神器時代の電気釜?と思わせるレトロなお鍋が置かれていてその中で茶色く煮えています。怖くないよ! おでんのよく煮た卵と同じ。

 台湾独自コンビニは「Hi Life」というのと「OK便利店」というのがあるらしいんですが、前者はたまーに見かけたものの、後者は見たことないなあ。アメリカのサークルKとの提携店らしい。あとはローソンが出店すればいいのに、と思ってます。ちなみに、セブンはそのまんまですが、ファミマは「全家」という台湾名が付いています。Hi Lifeに「爾富」とついているのは運営会社がこの名前だから。ローソンが出店したら何になるんだろう? 「洛松」とか?? と、思ったらローソン、大陸行っちゃったよ!! 台湾にも行こうよ!

 台湾のコンビニは、街中だと大体角っこにあって通りの二面に接しています。更に、向かいの角にもう一軒あったりして、お客を絶対逃さない鉄壁のフォーメーション(笑)。そもそも国土面積と店舗数考えたら、たぶん日本より密度が高いはず。

 そして、郊外型店舗。日本ではプレハブの大型店が主流ですが、なんと台湾ではレトロなコロニアル様式っぽいおうちの一角がコンビニというのが一般的。日本でいうと横浜山手地区や神戸の異人館、風見鶏の館の一階がお馴染みのセブンイレブンになっているようなもの。クラシックな素敵なおうちとコンビニの絶妙なコンビネーション。これと檳榔お姉さんが交互に現れる郊外の道路沿い。走行中はカメラが手放せません。

 さて、台湾には檳榔お姉さん、檳榔西施と呼ばれる人たちがいます。雨に西施がねぶの花、の西施。要は檳榔を売っている綺麗且つ露出度の高いセクシーなお姉さんたち。

 檳榔というのは、檳榔椰子の種を細かく刻んだり磨り潰した後でまた別な植物の葉っぱでくるんで小さな塊にしたもので、これを噛み噛みするとちょっとした覚醒作用が得られます、というものらしい。トラックとか長距離バスの運転手さんなんかが噛むというので、てっきりカフェイン入りのガムみたいなもんだと思ってて、それこそ定期テスト前の高校生なんかが、今日は徹夜で一夜漬けするぞー、と噛んだり、これ噛んで頑張りなさい、とお母さんがスーパーで買ってきたりするもんなのかと思っていたら、えらい勘違いで、なんというか、少々バイアグラ的な使い方をされたり、酩酊感を得ることを目的に噛み噛みされるものらしい、て、運ちゃんが運転中に酩酊感得たらあかんやろ!!

 まあそんなわけでこのバイアグラ効果、をキーワードに色っぽく販売しているんだそうだ。道理で女豹のポーズの看板があったよ(笑)。

 基本的には、まずネオンサイン。打ち上げ花火を半分に割ったような180度展開の緑色のネオンサインが光っています。多分、なんだけど、檳榔椰子の葉っぱのイメージなんじゃないかなあ? ちなみに、檳榔という文字を見て、あれ? どっかで見たような? と思った方。それは多分、古典の教科書。檳榔毛の車、ですね。ただ名前が似てるので混同されて同じ字で書かれているのですが、こっちは「びんろう」、」向こうは「びろう」。椰子科は椰子科ですが違う種類の植物です。古代日本では神聖視されていた植物なんで、上級貴族限定で牛車の屋根材に使っていたと。でも台湾では普通にこれで屋根葺いてるようだけどね。

 そしてこのネオンサインの上に、なーんかセクシーなグラビアちっくな看板。

 そしてその下に、ちょっと大きめな電話ボックス風のガラスボックス。中の椅子に座っているお姉さんのホットパンツから覗く足がばっちり見えます。上半身も、チューブトップとかです。

 これが郊外店の基本スタイルで、ただ、街中とかはちょっと違う。ネオンサインは同じですが、お店は普通の煙草屋さんみたいな感じ。売っているお姉さんも美人ですがセクシーというよりは大人の色気風。キャバ嬢とホステスさんの違いみたいな感じ。そして時々はおばちゃん通り越しておばあちゃんが売っていたりもして、ますます煙草屋チックに。

 これは台北市を皮切りにエロスな格好での販売が規制されつつあるからだそうです。とはいえ反対はあって、モデルとかがそういうかっこしてても文句言われないのに、なんで檳榔西施は文句言われるのよ、差別じゃん、と主張してるらしい。もっともだ。しかし、この恰好、冬はどうするんだろう??

 そして、この檳榔、噛むだけで食べてはいけない&唾が溜まる、ので基本的に吐き出さなければならない。飲み込むと気持ち悪くなるそうです。このペッがあるので、檳榔を噛むのはあまりお行儀のいい行為だとは見做されない。

 以下、独断と偏見で申し上げますと、にしだとしゆきは噛んでても構わなくても、きしべいっとくが噛んでると微妙な感じ。かつしんたろうが噛んでても全然OKですが、いちかわらいぞうが噛み始めたらファンは泣いて止めたくなるような感じ、かな。

 このペッ、も一応規制されているそうで、売る時に一緒にティッシュとか紙コップとか渡されるそうな。なにせ真っ赤な唾なので、建物やら道やら汚れてしまうから規制されているんだそうだ。だから、特に台北辺りでは道に吐かれた檳榔跡というものをまず見かけない。なんですが、ある時、とうとう見かけることができまして(笑)。友達が車を移動させてくるのを台北駅前のビルの下で待っていた時、ペッとやったおじさんがいたので、おじさんが立ち去った後、さり気なーくその場に寄ってじっくりと観察。本当は写真撮りたかったんですが、いちゃもん付けられてもなんだしな。

 色は、蛍光ピンクでした。

 しかし不思議なのはこの後行った高雄。比較的街中でしょっちゅうペッとやった跡が散見されるんですが、こっちは色がどれも煉瓦色。南と北とでなんかレシピが違ってて色が変わるとかなんでしょうか??

 あ、あと、コンビニに限らず、レシートは取っておくと、レシート提示での割引サービスがあったりします。金瓜石の黄金博物館、ただで入れてくれて吃驚! あと、いらないと思ったらコンビニには大体、レシートを入れる透明な巨大ボックスがあるのでこの中へ。車椅子か何かになるそうです。仕組みは、よくわからない。だれかわかる人、教えてくれるとうれしい。

2013年10月17日木曜日

台湾リスのことを書こうと思ったら台湾植物園の紹介になっちゃったよ。全てヤツが出てこないのが悪い(笑)。

 台湾情報がまだないじゃん、と気付いたので、台湾のことを書く。山ほどあるネタの中からかわいいものということで、台湾リスをセレクトしようと思うのだが、実は私はヤツに遭遇したことがない。台湾植物園でも、二二八公園でもだ。なぜだ?単にかわいい齧歯類を間近で愛でて写真の一つも撮りたいというだけで、捕獲して今夜の夕飯にとか思ってるわけじゃないのに。

 いや、別に台湾リスなら鎌倉辺りにもいるそうなんだが(これも目にしたことはない)、やはり本場で見たいんだ。しかし、会えない理由はあまりかわいくない理由だと判明した。ヤツらは、きゃーかわいいー、と餌を与えられまくる生活にすっかり順応してしまった挙げ句、いまや、餌を持たない人間の前になど顔を出そうとしないそうなのだ( ̄~ ̄;)。野性の誇りはどこだ? てか、地道な営業努力しようよ。

 しかし、ヤツらは所詮あまり頭は良くないので、ビニール袋をかさっとやると、餌だ! と思い込んで出てくるらしい。今度試してやる。

 ちなみに、台北市内のリス出現二大スポットが台北植物園と二二八公園なのだが、二二八公園の方は夜はいかない方がいいらしい。行かない方がいいよと友達に言われたので、ハッテン場だから? と聞いてみたら友人はそのまま机にのめって笑っていた。何でそんなこと知ってるの? とまだ笑いながら聞かれたが、そりゃ腐女子だからさ(笑)。

 というわけで、どうやら本当に夜はいかない方がいいようだ。いや、あなたがゲイでお相手を探してるなら話は別だよ? もちろん公園なんで、門が締め切られたりとかはしてなくて行き来はフリーなんだけどね。

 園内には台北二二八記念館があって台湾近代史に興味のある人は必見(多少の予備知識があって中国語が読めるようになっていると相当にディープな気分で見学できる。小樽に旅行に行って小樽文学記念館に行ってしまうようなあなたにお勧め。時間は余裕を以って三時間ほどみておくといいかな。一人で行ってマイペースに見学するのがベストだが、結構鬱になるため、見学後は気分が浮上するようなイベントを用意しておこう、夜市でご飯とかね)。

 他に国立台湾博物館もあって、入口前にSLの展示とかもしてある。ついでに四月なら油桐の花が咲いてアールヌーボーの雪景色のような光景も見られるのでドーム兄弟のランプが好きだったりする人にもお勧めなスポットだ。というわけで、昼間なら全然やばいことはないです。

 台北植物園は、そういう心配はなくとても健康的な世界。こっちは一応ゲートがあって、二十四時間オープンではないが、やたら朝早くから夜遅くまで開いている。朝早いのはどうも、太極拳とかやる人たちがくるからのようだ。

 この植物園は、初めて台湾へ旅行した時に勤めた会社での同僚のお勧めスポットの片割れだった。お勧めのもう一つは台北市立動物園だったのだが、残念ながらこの動物園は少し郊外にある。そして、旭川動物園風の展示で人気なこの動物園は、土日はむちゃくちゃ混むらしいのだ。最初の旅行は木曜出発の日曜帰国、しかも二日目に遠出を予定していたのでまるまる動ける日が見事に土曜だった。それで動物園は諦めたわけである。

 雰囲気としては、札幌の北大植物園を南国ナイズして中華風味をプラスした感じである。つまり、ドイツトウヒを大王椰子に置き換えて、西洋建築部分を全て中華建築に置き換え、更に気温を上げた感じである。

 とにかく広くて、いろんな木やら花やら、果物野菜になぜか米まで植わっている。油断した感じの魚が泳ぐ池もあるので、一日くらい食いつなげそうだが、残念ながら、園内はバーベキューとキャンプ禁止だ。たぶん、誰かやったんではないかという気がするが、どうだろう。

 入口が道から少し入ったところにあるので、ちょっとわかりにくいかもしれない。実際私と友人はなかなか入口が見つからず、警備員さんを見つけて道を聞いてみたら、ゲートはそこから二十メートルほど内側に入ったところだった。

 この植物園、椰子の木のところに「落葉注意」と看板が出ている。落枝ではなく「落葉」だ。日本人二人は大いに困惑したのだが、すぐに疑問は氷解した。なんとなればすぐ傍でスタッフが掃き掃除をしているのだが、その手にしているほうきが、よく見れば椰子の木の葉っぱじゃないか!! 二メートル以上あろうという長さ&柄の部分の孟宗竹のような太さ!! これが落ちてくる?! そりゃ命に関わるよ!

 のんびりとお散歩して、植物の写真を山ほど撮って、ベンチでおしゃべりもできる。ただし、自販機は入り口にしかないので、ペットボトル持参推奨。なにせ広いので、結構喉が渇きます。

 私達が行った日曜は四日間の旅行の内で一番晴れた日で、椰子と青空を撮れば「ここはハワイ」と言って通用しそうなお天気だった。このため、途中で二人危うく熱射病起こしそうに。帽子は被ってたんだけどね。ついでに飲みかけのペットボトルとおやつも持ってたんだけどね。ゲート脇の自販機で買ったミスターブラウンのきんきんに冷えた缶コーヒーが実においしかったなあ。

 なにせ朝は四時半から開いているので、十時くらいに開館する他の施設へ行く前にさくっと楽しめる植物園。是非ビニール袋を持っていって、ヤツらをおびき出してみてください。

 最寄り駅なMRT中正記念堂駅(蒋介石の追悼施設&記念公園の最寄り駅。御用列車ホームと永田町を足して二で割ったようなゴージャス仕様駅)から歩く途中には警察署があってお巡りさんの写真も撮れるし、駅前には南門市場もあって、ちょっと中国語で頑張ってお土産を買うこともできる。大きな包丁で家鴨が掻っ捌かれていたりするちょっと築地チックな市場だ。

 あと、この辺は学校が多いので割りと本屋さんも多いが、残念ながらオタッキーな本はそれほど売っていない。ラノベと漫画はあるんだけどね。