2015年5月30日土曜日

2014年クリエイターEXPO参加顛末記その4

当日編

黒木夏兒がやっている個人翻訳事務所水茎亭が、2014年のクリエイターEXPOに出展した際の感想レポート第4弾。本番当日に勃発しがちな事態や気をつける点などなど、今年の参加者の参考になれば幸い。


初日、朝一番。
初日は事前準備をする人がいる可能性もあるため割と早く入場できます。会場内に入れるのは初日は八時からですが、ビッグサイト自体には七時半くらいから入場ができたらしい。要注意なのですがコミケなどでビッグサイト馴れしている人ほど、七時なんてとっくに開いてるだろー、と早く来てしまいがち。ところが、着いてみると鍵掛かっていて中に入れない。七時にサークル入場、スタッフはは当然それ以前から入場して準備、なコミケがイレギュラーなのであって、ブックフェア・クリエイターEXPOでは、八時まで入れてくれません。早めに来ても外で待つだけになります。
少し遅く八時半に入るが、この時点で場内、かなりのブースで粘着テープによる設置物が落下している。うちのブースでも落ちている。これがあるため基本的に早い時間の入場がお勧め。てか、粘着展示物に関してはまず落ちるものと考えて、帰りには外して、毎朝付け直す、が正解かもしれない。落ち方によっては角っことか潰れたりしますし。
十時前に開催のセレモニーがあり十時からお客の入場開始。
しかしここからお昼くらいまでの最初の時間帯に来るお客、は、基本的に売り込みの方。クリエイター系の人材派遣会社や請負業者の方で、こういう仕事を依頼できる人材に所属してほしい、という売り込みがやってきます。
登録するかどうかはあなた次第ですが、その会社にあなたの専門分野の仕事がちゃんとあるかどうか、は見極めてから登録した方がいいでしょう。その分野の仕事の依頼が現時点ではその会社に全くないにもかかわらず、青田刈り的に声を掛けてくるところもあるからです(そしてここにうっかり登録してしまうと的外れなオファーのメールばかりが押し寄せてくることになる)。
翻訳だったら、トライアルがあるところ、は確実に翻訳の仕事があるところです。
午後からぼちぼち人通りが増えてくるものの、出版関係者がなかなかやってこない。今回からクリエイターEXPOは二階ということで、一階のブックフェアと分離してしまったのも大きいかも知れない。ついでに、空き時間に、ブースにちょっとだけ寄れるかどうか、というのがあるかないかの影響が大きいのは断然クリエイターEXPOだと思うので、そこは考慮してほしかった。
ちなみに2015年もクリエポは二階、ブックフェア一階、は変わらないので、初日午前中はもう自分から下の出版社ゾーンに営業掛けに行っちゃうつもりです。この間の留守番は友人に頼みます。
そして、レトロアジアンテイストなブースと漢字ペンネームで台湾Tシャツな私、という組み合わせは、クリエイター自身もメイドイン台湾、という勃発させ、日本語を中国語に、という話ばかりがやってくることになる(これ、あまりに多いんで、今年からこっちのお客さんへの人材紹介もやることにしました。てか、日本語ネイティブスピーカーに中国語への翻訳頼んでどうするんだろ。中国語ネイティブスピーカーが訳した日本語と同じくらい、現地の人から見たら妙なもんになる可能性高いのに。そんなしろもの作るのにお金払う馬鹿馬鹿しさを感じないのだろうか? ついでに、読みやすくてなんぼの営業資料に読みにくいもの使ってどうする??)。

後は、持っていくと便利なもの。
百円ショップの使い捨ておしぼり。ちょっと手を洗いに行く、というのがやりにくいので、埃っぽい会場ではこれが重宝。机なんかの軽い掃除にも使えます。
忘れてはならないのは携帯の充電コード。イヤホンもあると便利。結構騒がしいから。

この日が終わると結構ヘロヘロになっているので、うがいとかは念入りに。とにかく人が大量に歩き回る埃っぽい中で一日中会話をしているわけです。呼び込みやサンプリングと違って声を張り上げる必要はありませんが、意外と周囲は騒がしいのでそこそこの声量が必要。更に、顔も込みで覚えてもらおうと思えばマスクができないので、喉にはかなりハードな環境です。普段から風邪ひきやすいとか喉傷めやすいとかいう方はしっかり休んで、三日間健康な状態で参加できるようにしましょう。このイベントでのメイン商品は「作品」ではなく「作品を作るあなた自身」です。というのを私自身も忘れないようにしないとな。



二日目
昨日と同様にというか、もっと早く七時過ぎから入るつもりで六時五十分くらいに到着すると、入れない。初日のとこでも書きましたが、八時にならないとビッグサイト自体のドアが開きません。中のサービスコーナーやコンビニなんかも開いていないので、七時についても基本なんにもできませんよ。これはほんと気を付けてください。
そして八時から急いでブースセッティング。
閉会後の夜間のセキュリティはこの広い会場を数人の警備員が巡回するのみなので、パソコンやレンタルの大型モニター、プロジェクターなど高価な機材を使う場合は盗難防止を自分で心掛ける必要がある。このため、うちのブースではパソコン二台を毎日閉会時には取り外し、本なんかも片付けていました。放火の燃料にされたりとか万引きされても困るしね。これを朝一番でばばばっと再セッティング。ショップの開店準備みたいなもんです。これをやっているうちに九時くらいからぼちぼち人が増えてきて、付近のブースの人との交流が始まります。
参加者同士の交流、には賛否両論ありますが、こういうことをやりたいのであの人に頼もう、というクリエイター同士での仕事の誕生にも結び付くので、時間あったらやるといいかもと私自身は思います。できればそれ用の時間をどこかでとってほしいんですけどね。
二日目からは、出版関係者も増え、とにかく行きかう人の数がぐっと増えてはきます。ただし、一般客も多い。
うちの場合は、とにかく台湾コンテンツの認識度アップ、という目的もあったので、台湾に興味、という方とも積極交流。カラーボックスに並べた大量の台湾本とスライド上映の効果もあって、こういう方が足を止める率はかなり高い。考えようによってはおととしまでのブックフェアにおける台湾ブースの役割をうちが担っていたのかも知れない。2015年も歓迎です。台湾好き、カモン! 2014年よりは少ないけど、本も持っていきますよ!
ただし、チラシにしきれなかった面白い作品群、のファイルを開く人は皆無。本にしても、こちらが手に取って開いてみせて初めて「読ませて」と言ってくる人が多い。なのでA4ノートパソコンでのスライドがとても役に立っていた感じ。
まあその結果わかったことが、出したいという出版社は少なく、読みたいという読者は多い、ということ。それがこのプロジェクト・たいわにっくに結び付いたわけですが。
この日はあまり台湾人ですかとは聞かれなかった。ただし、日本語を中国語へ、の話はやはり多い。仕事に結びつかない割には説明に時間食うから困るのだが。

あと、この日の朝のクリエイター同士の情報交換でわかったこと。やはりクリエイターEXPO参加者で多いのはイラスト・絵本系。ライターの申し込みは少ないらしく、絵本で申し込んだ人に「文も書けるでしょ」とライターゾーンへの移動オファーがくるとか。ライターゾーンにイラストもあれば目立ちますよ、というのが誘い文句なようだが、それはどうなんだろう? ライターゾーンにはライターを探す人が来ているので、目立ったからと言ってライターとして目立つのではない以上、あまり意味はないような気がする。


三日目
出版関係者はこの日が一番多かった。クリエイターEXPOの最終日ということもあり、今日がラストチャンス、と駆けつけているのかも知れない。
そしてこの日もやはり、日本語を中国語へ、の話が多い。てか、三日間通して、台湾の作品を出したいという日本の出版社が皆無だ。
台湾からキャラクターと、ゲームの原作になりそうなコンテンツなどを持ってきていた会社から見ても、現状日本のコンテンツ業界は、自社作品の海外への売り込み、には熱心でも、その逆にはほぼ無関心な状態に感じられるらしい。
さて、そしてここのブースは結構いい値段するので、効果的に使いたいもの。こちらのできないことやニーズに合わないことを頼んで来ようとする相手に、それが無理だと説明するのにはあまり時間を取りたくはない。
なので、翻訳であれば「○○語から日本語へ」とはっきり書いておいた方がいいと思う。うちは2015年はそうする。
そして、初日の稿でも書いたが、こういうお客さんに説明したことを要約すると、私は日本語ネイティブスピーカーなので、中国文をナチュラルな日本語にするのは得意だが、その逆をやっても恐らく決してナチュラルなものにはならない、ということ。
日本語を中国語へ、の話を持ってくる人達というのは、なんで日本語を中国語に訳せる中国語ネイティブスピーカーの方に頼もうとしないんだろう???
中国から日本に売り込む商品のパッケージに「この菓子、チョコレットでできる事細かい美味」とか書いてあったとしてそれが中華街の珍奇な土産物以外として通用すると思うのか、そしてそもそも契約段階からしてそのレベルの日本語で書かれたプレゼン資料を真面目に最後まで読んで契約しようという気に本当になれるのか、というレベルの話だと思うんだけどなあ。
あと、三日間座っていて、来年は気をつけようと思ったこと。
ブースの奥側に自分は座っているわけですが、そこからすっと表に出られる動線は確保しておいた方がいいです。うちのブースはそこが少々詰まり気味だった。
カラーボックスがある分、机が左に寄っているので、机左から外へ、の動きがどうしても滞る。ここでもたついてる間にお客さん行っちゃうこと数回。獲物には跳びつけるポジションを確保しておきましょう。

では次回は撤収と翌日以降やれることについて。

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