2015年5月30日土曜日

クリエイターEXPOは商談の場。だけど……。

カンヌにくまモンつれてってクールジャパン宣伝とか場違いも甚だしいだろというのを最近読んでいて、ああ、勉強になるなあとしみじみ思う。
そうなんだよね。クリエイターEXPOだってビジネスの話するところだから、めだちゃいい、人が常に立ち寄ってればいい、てもんじゃないんだよね。だからここでは商品実売はなしなんだよ(その場の百円の商品買って終わり、のミニマムなビジネスじゃなく、よそとコラボしての商品の企画とか一般市場への販路拡大とかそーゆー話しようよ、と)。コスプレがないのも、要はパンダになって写真撮られてる暇があったら仕事の話しようよということだ。
ただ、クリエイターEXPOに、私たちを一本釣りしに来てくれるお客さんってのは、どれだけいるんだろうか?
そう考えると、よそでメインターゲットを無事に釣り終えて場内を流している人をおいでおいでするには、それなりにキャッチ―さが、ぶっちゃけインパクトが必要な気はする。あ、なんか面白そうなことやってる、というのがなければ、糸は垂らしてもらえない。
そして、更にいうなれば、カンヌにおける日本、てのは既に知名度はばっちりな商品なのだ。知名度はとっくにあって、だからこそ、そこでの仕事、と思っている相手もいて、情報を求めている。なのにやってることが有益な情報の提供でも何でもなく、日本の宣伝、だからあほみたいなんだよね。自分の段階が理解できてない。
さて、これをうちに置き換えると、ぶっちゃけうちには知名度がないのだ。有名メーカーの新商品、ならまだメーカー信用でお手に取ってもらえるが(翻訳ジャンルだと欧米系作品)、台湾のラノベ・漫画・BLとくると、まず台湾がしょっちゅう本屋でタイの隣にガイドブックを並べられているレベル(台湾の首都はバンコクではないんだよ。覚えておいてください)。そしてラノベ・漫画・BLも、え?台湾にもあるの?マジ?へー、知らなかった、くらいの知名度、てか無名度だ。
要は、弱小新興メーカーが新作を販売している段階だ。
こうなると、まず、市場は確保できない。スーパーの片隅にも置いてもらえない。てか、置いてもらえてもテレビでCMも流してなければ新聞に広告が入っているわけでも、車内吊りしているわけでもない商品は、普通誰も買わないだろうから、奇跡のように置いてもらえたところで三日で棚から追い出される。
なら、店に置いてもらえたならその場でデモンストレーションだ。寅さんのように喋りまくり、まずは手に取ってもらう。着ぐるみだろうかダンスだろうがありだ。相手の頭の中に、台湾にはオリジナルのラノベ・漫画・BLがあるんだ、それを訳したい奴だってここにいるんだ、と刻み付けないことにはなんにも始まらないのだから。
そして、そもそも商談の場であるクリエイターEXPOだが、需要と供給のマッチングの場である以上は、相手の需要ばかりを重視して自分のやりたいことを見失うのも、自分のやりたいことばかりを重視して相手の需要に全く答えないのもどっちもなしなはずなんだよね。
少なくとも去年は、うちに寄せられたのは相手の需要だけだった。台湾の作品、でも、台湾の作品を翻訳できる人材、でもなく、うちに一本釣りに来た人のターゲットは「中国語の翻訳能力がある人材」。それも「日本語を中国語に翻訳できる人」。なんだかなあ。
たとえば、中国の作品を日本語に、ならまだうちの供給内容とマッチしている。香港の作品を、てのもありだし、ドラマとか映画の翻訳とか、あとは台湾に関するコラムや何かの情報提供ニーズもマッチしている。うちの売りは、中国語の文章をシチュエーションに即したナチュラルな日本語にできるよ、てことなので、ものすごく突き詰めると「中国語の読解ができるという特技を持った日本語のライター」なんだよ、私は。それが台湾の作品に惚れて、これを日本語にしたいんだ、と走り回っているわけだ。
それを相手に「日本語の商品説明を中国語に」てのは、寿司屋に行って美味しいパスタが食べたいと注文するようなもんだ。それに答える義理があるとまでは、私は思わない。
しかしまあ、うちに来るニーズがそればっかなら、逆にそれに答えられる人間を取り持つくらいはしようじゃないかと私も思い、今回はそっちの準備もしてはいる。おとといきやがれと言うのは簡単だが、それで終わりにしなければ細々とどこかにつながるかも知れないのだし、そもそもそう言う釣り客でもブース内にいてくれる分には枯れ木も山の賑わいだ。サクラ効果くらいにはなる。
そして取り敢えず、私のやりたいこととやれること、の間口も去年よりは広めに設定して宣伝している。
台湾に関するライター仕事なら喜んでやらせていただきますとも!
去年のマッチング成果は、はっきり言ってゼロだった。さて今年はどのくらいの成果が出るのだろう。


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