2019年4月23日火曜日

台湾漫画「北城百畫帖」がいよいよ日本語に!

北城百畫帖



戦前、日本統治下の台湾にも花開いた昭和モダンタイムス。
そして華やかなその時代の集大成となった1935年の「台湾博覧会」。
日本人が知らないもう一つの昭和モダンを描いた台湾のオリジナル漫画「北城百畫帖」が、今、日本語になってあなたの前へ。


デジタルカタパルト社の電子書籍プラットフォーム「ソク読み」を皮切りに、日本語電子版が配信開始となります。

更に、限定の紙書籍バージョンも、4月27日、28日の幕張メッセ「ニコニコ超会議」のデジタルカタパルトブースで販売実施。
超会議のチケットも、まだ前売り価格で購入可能(前売り1800円、当日2300円)。

第15回文化庁メディア芸術賞マンガ部門で審査委員会推薦作品にも選ばれた「北城百畫帖」を、是非読んでみてください。




2014年の台湾旅行時に本屋さんでクラシカルな表紙イラストに惹かれて購入し、その数日後に蒔舞先生からも、お勧めだよと教えられた漫画。いざ読み始めると、はっと思い出したのが、数日前に友達と訪れた台北のレトロな商店街「迪化街」で見かけたコスプレ写真撮影の御一行でした。
着物に真っ白なエプロンをつけたボブヘアの女の子。長い髪を首の後ろで束ね、カラスの入った鳥籠を持った青年。学生服を着た男の子もいた……、あれはまさにこの漫画のキャラクターたちじゃないか!
そしてどんどんページをめくり、第一話のラストページ付近へ差し掛かった時、ガツンと胸に突き刺さった台詞がありました。
「夢のように綺麗な場所」。
台湾人の少年が、台北の日本人街のネオンを見て思い浮かべる感想です。
思わず泣きそうになったというか、泣いた。日本統治時代の台湾。そこは確かに、日本の最先端が持ち込まれ、文明開化をもたらした場ではあったけれど、同時に明らかに「植民地」だった。それをはっきりと知っている台湾人の作者AKRU老師が、それを現実に肌で味わっていただろう台湾人の少年を通して、それでも当時の台北の「日本人街」を「夢のように綺麗な場所」だと言ってくれたことが、とてもとてもありがたく感じられた。
そこからは一気に翻訳を始めてサンプルを作成し、何が何でも自分で翻訳を担当したいとことあるごとにそのサンプルを片手に、興味はないか出版社に話を持ち掛け、伝手を辿って原作出版社の蓋亞文化にサンプルを送付し、更にデジタルカタパルトさんのイベントでAKRU老師が来日するとイベント会場でAKRU老師にも翻訳サンプルを手渡し……(その合間に何度となく翻訳をブラッシュアップ)。
我ながらストーカーと紙一重みたいな粘着ぶりを発揮すること、ざっと四年間。去年の暮れにデジタルカタパルトさんから、「北城百畫帖の日本語版を出すので訳しませんか」という、ありがた過ぎて号泣ものの壮絶に嬉しいお申し出をいただけた時は、もはや初恋が実ったような気分。第一回の打ち合わせを終えて、全編私が訳させてもらえると決まった時は、まさに初恋相手にプロポーズを承諾してもらった気分だった(帰り道ですれ違った人々はさぞかし不気味だったろう)。
以来、正月返上で翻訳に没頭し、配信開始まであと一週間の嬉しいこの日を迎えている。
本作の翻訳を私にやらせてくださったデジタルカタパルトの平柳さん、朱さん、蓋亞文化さん、AKRU老師、本当にありがとうございました!!

ちなみに電子版には、デジタルカタパルトさんにリミッターを全解除していただいたオタクが、喜び勇んでレファレンス趣味をこれでもかと発揮しまくった成果な、プラスアルファ解説というおまけもくっついています。